■高知県の北端にある大川村は、山また山の秘境で、人口は高知県で一番少ない568人です。
大川村は、吉野川の早明浦ダム渇水時に昔の役場庁舎が渇水時に出てきて全国的に話題になりました。
林業の盛んな土地柄で、大阪城へ吉野川伝いに材を搬出したこともありましたが、現在は過疎化と高齢化で山は荒れ放題の集落です。2003年の森林調査を地元の川村純史さんにお願いしました。



 高知の森を甦らせる稀有な仲間たち   
木を育て  木に親しむ  木を生かす 


砂に埋め尽くされた河川 岩石で埋め尽くされた砂防ダム
地元の林業家の説明を受ける 光が届かずに成長できない病的な森林 微生物も生息しない悪環境
太陽の光が届かない森林
高知市内より車で約3時間、四国山脈の谷間にある大川村の木星館に到着しました。学識者、NP団体、消費者団体など総勢30名で、上流の砂防ダムを見学しました。砂防ダムは土石流対策として、あちらこちらの谷川に設置され公共工事の名目で
村の経済を担っていることも事実でしょう。これほど必要なの?と感じてしまうほどの多さです。すでに土砂で満杯状態のため、大きな台風が直撃すれば、堆積した土砂の上を濁流が越えて大災害が起こらないか心配になりました。
暗闇で光が全く届かない放置林は生物は無し、
ひ弱な杉林(製品にならない)が、倒れるのを待つだけの状態です。県土の84%が森林の高知県に林業の活気が戻る日がくるのか心が痛みました。


2004年9月の大型台風が嶺北地方を襲いました。
高知県の吉野川流域にあるさめうらダム周辺では大規模な土砂崩れが発生して、大川村は道路が寸断され陸の孤島となりました。本来は吉野川の源流地で豊富な水源は四国の水がめと称されていますが、未曾有の大災害は山の荒廃が原因ではとの声も上るほど山林破壊は想像を超えたものでした。

2004年大災害
県道直撃 災害現場の調査 コンクリートの要塞を破壊する威力
ガードレールが破損される 大川村の土砂災害 全て破壊
四国の水がめ、早明浦ダムの渇水は私たちに水の尊さを教えました。山を元気にし、良質の水や美味しい空気を維持していくためには、人工林を適性に管理し、森林を新陳代謝させることが必要です。気の遠くなるような自然のサイクルに従わなければ、豊かな暮らしなど在りえないのです。自然との共生とは、伐採された材木を使い、森を守り育てる循環林システムをくつることが大切であることを実感しました。
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講師は高知大学人文学部社会経済学科の飯國芳明教授です。


≫白滝の里自然教育センターで
勉強会を開催しました。
  



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